すれちがい

設計を途中まで行っていた建物が完成したらしい。
コンクールに応募したのだろうか? その作品集が郵便で到着。
設計者は自分??  嬉しくもあり、残念でもあり、複雑な心境。

確認申請を出す直前に、基礎と屋根の構造で、施工会社と対立。
基礎幅は13cmで‥、天井隅に火打ち梁を設けるから屋根を面とみなして‥、
と設計変更を頼まれても、構造計算の結果がNGなので拒否。

国が過去に、小規模建築に限って計算義務を免除し、代わりに示したお手本は、
数十年も経つと、すっかり「全国の工務店の常識」になってしまったらしい。
確認申請に出される住宅の基礎配筋図など、今でもほとんどが「コピペ」。
だから相手も、「いつもこうしてきた」「みんなこうしている」とゆずらず。

結局、基礎と屋根の強度を担保できないので、図面に捺印はできない旨を伝え、
確認申請からは、地元の建築士に責任転嫁。

部屋が大きい特殊建築物なので、住宅用の屋根や基礎では到底無理なのだが、
解析結果が無視され、汎用工法で合法的に建てられるのだから、やりきれない。

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